音楽プレーヤーの周波数特性(MP350、AGPTEK U3、LG-D620、SH-M09)

漸く音楽プレーヤーの特性を、多分??自由に測れるようになりました(以前から使用してる測定ソフトを改良しました)。

◆入力信号をFFT、基本波と高調波の相対実効値、周波数を計算
◆入力信号と同じ周波数の定振幅データをFFT、プログラム内ループバック補正値を計算
◆入力信号の実効値をループバック値で補正、結果のログ出力
◆次の信号待ち(または終了判定)
これを各信号毎に繰り返して、任意の信号列の周波数特性を測定できるようにしました。
ただ、自己流周波数算出のバラツキ、FFT結果のピーク値補間方法のバラツキの為か、綺麗なカーブにならないです。

それでMP350は再生周波数が0.07%低めと判明してるので、作成した試験信号の0.07%低めで固定周波数扱いとする方法で測りました。
AGPTEK U3もMP350同様に再生信号が0.07%低めなので、MP350と同様に測りました。
スマホ(LG-D620、SH-M09)については、上記の新しいロジックにて測定しました。

作成した信号データは48KHzサンプリング16ビットステレオでピーク値±32000の正弦波を、各周波数ゼロレベルから0.5sec位でフェードイン、ピーク値を3sec位保持、0.5secでフェードアウト、若干の無音時間を経て次の周波数信号と繰り返すようにPCMファイル(wav形式)を作成しました。
周波数特性測定ソフト側はピーク値の期間を判断して測定を繰り返し、結果をファイルへログ出力します。

LG-D620、LGのスマホ全部がどうなのか分かりませんが、イヤホンジャックに測定端子(PCマイク入力への接続)を差し込んでもイヤホン接続を認識しません(スマホのスピーカーから音が出ます)。それで100Ω位の抵抗をパラにして入力インピーダンス(イヤホンジャックの負荷インピーダンス)を下げると接続認識します(スピーカー音がカットされる)。秋葉原の部品屋さんで普通にバラ売りしてるステレオミニジャックは、接触端子がバネSWを兼ねていてプラグの挿入有無により回路の接続/遮断を切り替えられるようになっていますが、LGのミニジャックはそれ(バネSW構造)が省略されてるのかもしれません(バネSWの劣化による故障の回避?、あるいは部品を安く作る為?)。端子挿入時に100Ω程度への電流を検出したらイヤホン接続と識別してるようです。識別されたら抵抗を除去(インピーダンスを高く)しても接続認識は変わりません。どれだけ高くなると切断認識となるのか分りませんが、ヒステリシス認識になっているようです。
これは賢いのかも知れませんが全く以って使いにくい仕様で、アンプのライン入力に繋ぐのは面倒です。そもそも物理(ケーブル)接続を軽視して、Bluetooth接続の利用を想定してるのでしょう。ただLG-D620/Bluetoothで高音質再生ができるのか定かではありません。

MP350周波数特性
wavデータ周波数の0.07%低めで固定判定
MP350ボリュームは最大(PCマイク入力をイヤホン接続なので、負荷インピーダンスは高め)


AGPTEK U3周波数特性
wavデータ周波数の0.07%低めで固定判定
AGPTEK U3ボリュームは最大(PCマイク入力をイヤホン接続)


LG-D620(Android4.4 Pulsarアプリで再生)周波数特性
データ周波数検出動作で測定
LG-D620ボリュームは最大-1段(PCマイク入力をイヤホン接続)


SH-M09(Android10.0 Pulsarアプリで再生)周波数特性
データ周波数検出動作で測定
SH-M09ボリュームは最大-3段(PCマイク入力をイヤホン接続)


この特性を見て、何かミス(測定ソフト?)かと散々試しました。再生アプリも変えて見ましたが同じ。
それでOS(端末)設定を調べたら原因が判りました。再生特性を選べる機能があったのでした。これはOSではなくシャープのサウンドドライバ固有の設定だと思われます。
(つまりは基本的な特性は、アプリとは関係なくOSのサウンドドライバ+ハード(ICチップ)が決めているという事 ⇒ Windowsと同じ。グライコは元々興味なく、あってもフラット再生を選ぶ(期待するのみ。)

[音]⇒[詳細設定 DOLBY ATMOS]⇒[ダイナミック|映画|音楽|カスタム]
となっていて、デフォルトがダイナミック(グラフィックイコライザーはフラット設定(可変可能))になっていました。

~初めてグラフィックイコライザー入りの特性を測定しましたが、フラット設定なのに何たる特性か!!
CRなどの回路によるものならともかく、音楽プレーヤー(アプリか端末の基本設定)にグラフィックイコライザーがある場合、特性をよく把握してから聴いた方が後でガッカリしなくて済むでしょう(例え上図のように酷い特性でも)。~


これを[カスタム]で[効果なし]に変更して次の特性を得ました。

データ周波数検出動作で測定
SH-M09ボリュームは最大-3段(PCマイク入力をイヤホン接続)


どちらも単独で試聴してる分には違和感がありませんが、比較すると前者の特性はやはり高域が大分大人しく聴こえました。略々フラット特性になって良かったです。

後で改めて設定メニューを見ていたらドルビーサウンドをOFFに出来たので、再度特性を測りました。

データ周波数検出動作で測定
SH-M09ボリュームは最大-2段(PCマイク入力をイヤホン接続)


高域が多少凸凹してますが、更にフラットになりました。シャープ(他のメーカーも??)のスマホは、音楽プレーヤーとして利用する場合に音設定(つまりは特性)を確認しておいた方が良いでしょう。

歪率(高調波成分)は、どれも殆どゼロ(0.01%以下)でした。ただし負荷がPCマイク入力端子で数KΩ位はあるので、16~64Ωの負荷で測った方が良い(歪率特性は悪くなる)でしょう。
ノイズ成分は測定方式の影響(フェードイン後の安定性?)か0~0.1%位まで検出されました。いずれ検証してみます。

MP350とAGPTEK U3、特性が似ていますし再生用(システム?)クロックが0.07%低めと、そっくりさんなのでハード&ファームは同じ下請け製造なのか、プレーヤー用ICセットが同一なのかもしれません。
ただ今となっては最早使う事はないでしょう。AGPTEKは使わずじまいで終わりそうです。

PCもそうですがスマホの基本ハード(ドライバレベル)の再生特性は、フラットにしておいてもらいたいものです。基本特性で色付けされてると、使用者側ではどうにもなりません。PCやスマホではいろんな再生アプリがあり、再生機能(特性も)はアプリ次第で選択可能ですから。