ICアンプ(TDA2030)の製作
(2017.7.8作成)
実験の延長線としてICアンプを製作しました。アンプ用ICだけを使うので全体構成は極めて簡単で調整箇所はありません。ICなのでユニバーサルという程の意味はありませんが、アンプ用ICを簡単に取り換えて実験・試聴ができるように、電源はL/R共通で、電源/信号入力/SPそれぞれとICとの接続に中継コネクタを使いました。ICはお店に並んでる中からTDA2030、LM675と実験で使ったTA8265Kを調達、IC周りの部品配線は全てICの足で空中配線としました。TA8265Kはステレオ(2回路内臓)になっていますが、空中配線の都合上片チャンネルだけを使って2個使用としました(廉価なICなので問題なし)。バランスVRは配線も面倒なので省略しました。電源は12VACアダプター2個使用で出力は5~6W位です。電源を上げれば高出力が得られますが、シャーシ直付け(YM200の小型シャーシだけ)の放熱なのでこれくらいが妥当です。必要ACアダプターもこれより上だと容積が大分大物になってしまいます。TDA2030とLM675、形状、端子並び、推奨回路などかなり酷似していますので同じ回路にしました。
回路
TDA2030を取り付けた最終の姿 (トランジスタアンプと似たような感じです)
出力端子のフィルタ、2.2Ωの手持ちが足りなかったので片側は3.3Ω+0.047μにしてあります。
(1)TA8265K
CL(1KHz)=7.4W
A(1KHz、1W)=30dB
歪率特性(R-ch)
周波数特性(R-ch)
残留雑音
VRmin(L/R) ≒45μV
VRmax(L/R) ≒63μV
クロストーク
1W 1KHz L⇒R/R⇒L ≧95dB
DFは測定できませんでした。12Vの場合は測れたのですが、24V(今回)の場合、TA7368の様に温度変化に伴う出力変動があるようです。
(2)TDA2030
CL(1KHz)=4.9W
A(1KHz、1W)=27dB
歪率特性(R-ch)
周波数特性(R-ch)
残留雑音
VRmin(L/R) ≒62μV
VRmax(L/R) ≒79μV
クロストーク
1W 1KHz L⇒R/R⇒L ≒70dB
歪率特性は、測定系の歪が主体と思われます。
(3)LM675
CL(1KHz)=6.0W
A(1KHz、1W)=27dB
歪率特性(R-ch)
周波数特性(R-ch)
残留雑音
VRmin(L/R) ≒37/68μV
VRmax(L/R) ≒45/85μV
クロストーク
1W 1KHz L⇒R/R⇒L ≒68dB
アンプ用ICでない為か、低出力や高域での歪率が良くありません。
3種類のIC、特性については差が大きい部分もありますが特に悪いという所はありません。
最も総合的特性の良さそうなTDA2030を取り付けて完成としました。TDA2030の未使用品と他のICは予備品として保存しておくことにします(多分取替える事にはならないと思います)。
ICアンプの方式(つまりはアンプ用ICの選択)、ICなので昔STK078でやったように推奨回路から外れる使い方では概ね失敗で、ICの標準性能以上の特性を得るのは難しいです。ICアンプでは自分の要求仕様(コスパ)を満たすICを探すのが基本(データシートを鵜呑みにせず、ちゃんと性能測定して納得した物を選ぶのが大事)です。
今回TDA2030アンプの製作、STK078アンプの作り直しをしてみて、自作(アンプの外観など)の欲求を満足させる事以外で素人がディスクリートを選択する意味がない事が良く分かりました。特にトランジスタアンプは箱に収めてしまえばICアンプと印象(見た目)も区別できません。ディスクリート製作なのに駄目アンプ用ICの性能と比較して一喜一憂する記事を見かけましたが意味ない事で笑えます。後はワンコインで購入できるICの耐久性(経年劣化)における品質だけが気になるところです。
少し前に実家に置いてある古いミニコンポ(SONY製CMT-M3)を使ってみました。アンプ部は勿論可もなく不可もなしですが、スピーカーが小型な割に低域が豊かに鳴っていました。自分の試作SPやオンキョーのD-D1Eよりも大分良い感じだったので、中古を購入しました。本体(アンプ部分)は隅に片付けて、早速スピーカーを6ZP1シングルアンプに繋いでみましたが、なかなか良い感じです。今まで聞いていた試作SPは隅に片付けました。CMT-M3の後継機?(CMT-M35)はウーファーが10cmと小さくなっており、CMT-M3のスピーカー(12cm)より低域再生が劣るかもしれません。
後日スピーカー特性を測ってみることにします。
実験の延長線としてICアンプを製作しました。アンプ用ICだけを使うので全体構成は極めて簡単で調整箇所はありません。ICなのでユニバーサルという程の意味はありませんが、アンプ用ICを簡単に取り換えて実験・試聴ができるように、電源はL/R共通で、電源/信号入力/SPそれぞれとICとの接続に中継コネクタを使いました。ICはお店に並んでる中からTDA2030、LM675と実験で使ったTA8265Kを調達、IC周りの部品配線は全てICの足で空中配線としました。TA8265Kはステレオ(2回路内臓)になっていますが、空中配線の都合上片チャンネルだけを使って2個使用としました(廉価なICなので問題なし)。バランスVRは配線も面倒なので省略しました。電源は12VACアダプター2個使用で出力は5~6W位です。電源を上げれば高出力が得られますが、シャーシ直付け(YM200の小型シャーシだけ)の放熱なのでこれくらいが妥当です。必要ACアダプターもこれより上だと容積が大分大物になってしまいます。TDA2030とLM675、形状、端子並び、推奨回路などかなり酷似していますので同じ回路にしました。
回路
出力端子のフィルタ、2.2Ωの手持ちが足りなかったので片側は3.3Ω+0.047μにしてあります。
(1)TA8265K
CL(1KHz)=7.4W
A(1KHz、1W)=30dB
歪率特性(R-ch)
周波数特性(R-ch)
残留雑音
VRmin(L/R) ≒45μV
VRmax(L/R) ≒63μV
クロストーク
1W 1KHz L⇒R/R⇒L ≧95dB
DFは測定できませんでした。12Vの場合は測れたのですが、24V(今回)の場合、TA7368の様に温度変化に伴う出力変動があるようです。
(2)TDA2030
CL(1KHz)=4.9W
A(1KHz、1W)=27dB
歪率特性(R-ch)
周波数特性(R-ch)
残留雑音
VRmin(L/R) ≒62μV
VRmax(L/R) ≒79μV
クロストーク
1W 1KHz L⇒R/R⇒L ≒70dB
歪率特性は、測定系の歪が主体と思われます。
(3)LM675
CL(1KHz)=6.0W
A(1KHz、1W)=27dB
歪率特性(R-ch)
周波数特性(R-ch)
残留雑音
VRmin(L/R) ≒37/68μV
VRmax(L/R) ≒45/85μV
クロストーク
1W 1KHz L⇒R/R⇒L ≒68dB
アンプ用ICでない為か、低出力や高域での歪率が良くありません。
3種類のIC、特性については差が大きい部分もありますが特に悪いという所はありません。
最も総合的特性の良さそうなTDA2030を取り付けて完成としました。TDA2030の未使用品と他のICは予備品として保存しておくことにします(多分取替える事にはならないと思います)。
ICアンプの方式(つまりはアンプ用ICの選択)、ICなので昔STK078でやったように推奨回路から外れる使い方では概ね失敗で、ICの標準性能以上の特性を得るのは難しいです。ICアンプでは自分の要求仕様(コスパ)を満たすICを探すのが基本(データシートを鵜呑みにせず、ちゃんと性能測定して納得した物を選ぶのが大事)です。
今回TDA2030アンプの製作、STK078アンプの作り直しをしてみて、自作(アンプの外観など)の欲求を満足させる事以外で素人がディスクリートを選択する意味がない事が良く分かりました。特にトランジスタアンプは箱に収めてしまえばICアンプと印象(見た目)も区別できません。ディスクリート製作なのに駄目アンプ用ICの性能と比較して一喜一憂する記事を見かけましたが意味ない事で笑えます。後はワンコインで購入できるICの耐久性(経年劣化)における品質だけが気になるところです。
少し前に実家に置いてある古いミニコンポ(SONY製CMT-M3)を使ってみました。アンプ部は勿論可もなく不可もなしですが、スピーカーが小型な割に低域が豊かに鳴っていました。自分の試作SPやオンキョーのD-D1Eよりも大分良い感じだったので、中古を購入しました。本体(アンプ部分)は隅に片付けて、早速スピーカーを6ZP1シングルアンプに繋いでみましたが、なかなか良い感じです。今まで聞いていた試作SPは隅に片付けました。CMT-M3の後継機?(CMT-M35)はウーファーが10cmと小さくなっており、CMT-M3のスピーカー(12cm)より低域再生が劣るかもしれません。
後日スピーカー特性を測ってみることにします。