スピーカーの周波数特性とダンピングファクター(追試)

(2014.4.19作成)
前回、アンプのDFに応じた制動力の影響は小さいのでは?とコーン紙を指で弾いた音だけで判断するのはさすがに大雑把すぎるので、簡単に実験してみました。
それと、スピーカーBOXが60Lとか90Lでは、狭い我が家にステレオで並べられないので、小さく作り直すことにしました(所詮、仮作です)。闇雲につくるのは無駄骨の恐れがあるので、箱の設計指南書(長岡鉄男さん著作)を購入して参考にしました(理論は分かりません)。
箱(密閉型)を小さくすると低域特性も下がるようなので、バスレフにしました。DS-16Fは18L、ダクトが少し長かったようで、密閉型と変わらなかった感じです。DS-200FⅡは30L、こちらはダクトと言っても、パイプを作るのが面倒だったので、小さい穴をあけただけにしましたが、その穴、スピーカーの面積に対して小さ過ぎたせいか、こちらも密閉型と変わらなかったようです。周波数特性は次の様になりました。測定で使用した機材と方法は、前回と同様です。


今度の場合、DFが小さくなると、80Hz付近が強調されて、いわゆるボンボン鳴りの状態になっています。単一の周波数再生で試聴すると低域で急激に音圧が下がるのがハッキリ分かります(前回のDS-16F 60LではDFに関係なくそうゆう感じではありましたが)。よって今回の箱では高い?(普通の)DFで聞くのが良いようです。DS-200FⅡは小さい箱(30Lは、まだ大きいですが)でも結構良い感じです。ダクトをちゃんと作ればさらに良くなるかもしれません。アンプの試聴にも手頃です。

次に制動力の実験です。
方法は、単一サイクル正弦波でスピーカーを駆動してその音を観測します。測定系は
PC(DELL INSPIRON 1300 Win-XPとSoundBlasterEasyRecord(USB))
   ⇒ 試験アンプ ⇒ スピーカー ⇒ R-09

です。アンプの入力とマイク(R-09)の出力をSDS200(USB接続型オシロ)で観測しました。入力信号は200Hz正弦波1サイクルと8サイクル分(40msec)の無信号の繰り返し(バースト信号形式)です。
まずは、DS-200FⅡ(上記の箱:30L)でDF=60(注)の場合です。


次に、DF=0.25の場合です。


どちらも、入力とは大分異なった姿になってます。応答の遅れはR-09の仕様です、多分(取説には6msec遅れると記載されていますが)。大きな振幅はコーンの振動で、小さい波は軟な箱の振動などかと思われます。何れにしても波形(見た目)からはDFの差を読み取ることはできない感じです。ボイスコイルはダンパーで支えられているわけで、大きな変化はないと思ってましたが、少しは余韻の差として違いが見て取れるかと期待もしてましたので残念です。波形のデータ解析などすれば、微妙な違いが見えてくるのかもしれません。逆にボイスコイルの動きに違いがあったとしても、コーンの中央部分はフリーなので、違いが現れ難いのかもしれません。そうだとすればDFによる制動力の影響はコーン(主要な音)までは殆ど及ばないという事になるでしょう。では指で弾いた時の、音の違い、あれは何だったのか(思い込みの産物か)?しかしコーンがこんな動きをするとは意外でした。概ね2サイクル分余分に振動してます。比較の為、DS-16F(上記の箱:18L)、DF=60(注)で見てみると、


こちらのコーンは概ね2サイクルの動きと言えるでしょうか。しかしテスト信号(xxHz 1サイクルと8サイクル分の無信号)の周波数を上げていくと、600~800Hz辺りで、DS-16Fが3サイクル分振動し、DS-200FⅡの方は、2サイクルに収まっていく感じになります(動きが逆転します)。エッジとボイスコイル(ダンパー)間に張られた弦の振動パターンとも考えられます。多分コーンの材質、直径などで決まる特定の動きになるのでしょう。もっと高周波になれば1サイクル振動になるかもしれません。
結局DFの制動力としての影響は、こんな安易な方法(環境?)では分からないというなのでしょう。でも私にとってはこれ以上、微妙な影響力?の追及は必要ないと確認できました。

しかし以前から思ってはいましたが、いざ実際にピーカー(と箱)をいじってみて、音質(特性)のいい加減さが良く分かりました。これにハマると、面白いというか、答えの出ない底なし沼に落ちるという感じでしょう。アンプの特性なんて、そこそこで十分という気にさえなってしまいそうです。でも、もう少し遊んでから気を取り直して、こんな事をやってるキッカケの方に戻ることにします。

(注)試験アンプの特性は、後日DF=30であった事が判明しました。