ユニバーサルシングルアンプ(6DQ5/6JS6)

(2018.3.7作成)
気候が暖かくなる前に、大型球を使ってみます。
6JS6、最近ジャンクで6V球を調達しましたが、1本きりの6DQ5とペア(L/R)にしました。

調整をしようとしたら、必要電圧が出せません。無信号でトータル50W位ですから70WのPT(PM-70WS)で良いかと思ったのですがパワー不足のようでした。仕方なくPTをZ-1(100W)に交換したのですが、まだ若干不足気味で。結局はACノイズフィルタ用コイルの容量が小さくて足を引っ張っていたようです。




トランスは当初のものから3個とも交換になってしまいました。OPT-20Sの袴寸法が大きかったので、片側はシャーシの側面で固定しました。Z-1は端子がコアの両側に出てるので、一応収縮チューブでカバーをかけました。6JS6は6GY5/6KD6とソケットピンが部分的に共通(ソケットを共用可)でプレートキャップだけが異なるので、プレートキャップにコネクタ接続を入れました。
ヒーターは直列で12V(5A)ACアダプター接続にしました。6JS6のヒーター電流が小さいので27Ωをパラにして6DQ5の電流値にあわせました。抵抗はヒーター結線切替のショートピンを加工してそこに半田付けしました。稼働中90℃くらいになってます。PT回り(整流回路まで)、ヒーター配線、OPT2次側だけAWG24、それ以外はAWG28で配線してあります。
6DQ5と6JS6、並べて見るとGTベース部分を除けば概ね同じ姿です。

動作点は歪率を重視しつつ、大体のところで決めました(ベストではないでしょう)。
Ep=290V
Ik=85mA
Esg=125V

UL=70%(SGタップ+抵抗分圧28%)
RL=3.5K

6JS6(L-ch)
Ec=-30.3V
NFなし、歪打ち消しEc=132Vの歪率特性
A(1KHz、1W)=48.6dB
CL(1KHz)=6.8W




NF=14.6dBでの歪率特性と周波数特性(1KHzで1W)
A(1KHz、1W)=34.0dB
CL(1KHz)=6.7W





6DQ5(R-ch)
Ec=-30.9V
NFなし、歪打ち消しEc=119Vの歪率特性
A(1KHz、1W)=49.0dB
CL(1KHz)=6.7W




NF=15.0dBでの歪率特性と周波数特性(1KHzで1W)
A(1KHz、1W)=34.0dB
CL(1KHz)=6.6W




残留雑音
L-ch 0.1mV
R-ch 0.05mV

クロストークは省略します。パソコン2台使わないときれいに測れないので面倒ということもありますが、何より動(過渡)的なクロストークを測れない限り測定しても意味がありません。そもそも一般の音源は0~10dB程度の静的クロストークがあってステレオ音場を作っているので、アンプの静的クロストークでは10dB位でないと音場への影響は感知できません。人の聴覚は音圧の差の感度は非常に低いです。クロストークよりも以前に書いた振幅(ADSR)追随性を分析する方が多分重要です。なにか良いアイデアでも思いついたら実験したいとは思っています。

使用した6DQ5、前に調子が悪かった42のように電極の共振?があるようです。1.1KHzと2.2KHzで歪率が前後の周波数に比べて少し(多くて3割程度)悪い値になることがあります。悪い値の時に、1.1KHz(または2.2KHz)で歪率を見ながら、GTベース部分に軽くショックを与えると、衝撃の方向・加減で歪率が下がります(前後の歪率と略同率に)。
歪率の周波数特性でそこだけ凸になるので判るのですが、そうでなければ全く分からないと思います。今となっては追究しても意味ないですが、真空管の製品品質上で電極共振がどの程度許容されていたのか気になるところです。

肝心の音、ここまで特性が良好になると聞分けは当然不可能です。部分的には自作の半導体アンプ並(or 以上)の特性ですから。しかし発熱はかなりなものです。調整中は目の前に球があるので輻射熱だけでも結構熱いです。